岐阜地方裁判所 平成元年(わ)367号 判決
主文
被告人野原電研株式会社を罰金三六〇〇万円に、被告人野原扶二男を懲役一年六月に各処する。
被告人野原扶二男に対し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告人野原電研株式会社は、岐阜県大垣市今福町二二一番地の二に本店を置き、電子、自動車用精密部品の製造販売等を目的とする資本金一〇〇〇万円の株式会社であり、被告人野原扶二男は、被告人会社の取締役としてその業務全般を統括していたものであるが、被告人野原扶二男は、被告人会社の業務に関し法人税を免れようと企て、架空外注費を計上し、簿外資金で有価証券を購入する等の方法により所得を秘匿したうえ
第一 昭和六〇年四月一日から昭和六一年三月三一日までの事業年度における被告人会社の実際所得金額が一億一四〇四万二八六一円で、これに対する法人税額が四八二六万八〇〇〇円であったにもかかわらず、昭和六一年五月二九日、同市丸の内二丁目三〇番地所在の所轄大垣税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が四一〇一万一八九六円でこれに対する法人税額が一四三七万五三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告人会社の右事業年度における正規の法人税額と右申告税額との差額三三八九万二七〇〇円を免れ
第二 昭和六一年四月一日から昭和六二年三月三一日までの事業年度における被告人会社の実際所得金額が一億三四三九万九二三二円で、これに対する法人税額が五六八六万三〇〇円であったにもかかわらず、昭和六二年五月三〇日、前記大垣税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が四五四三万七二二四円でこれに対する法人税額が一八三三万九七〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告人会社の右事業年度における正規の法人税額と右申告税額との差額三八五二万六〇〇円を免れ
第三 昭和六二年四月一日から昭和六三年三月三一日までの事業年度における被告人会社の実際所得金額が一億七一一七万五八三二円で、これに対する法人税額が七〇五〇万六五〇〇円であったにもかかわらず、昭和六三年五月三〇日、前記大垣税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が七四六七万二三五六円でこれに対する法人税額が二八七三万六九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告人会社の右事業年度における正規の法人税額と右申告税額との差額四一七六万九六〇〇円を免れたものである。
(適用した罰条)
一 被告人会社につき
法人税法一五九条一項、二項、一六四条一項、刑法四五条前段、四八条二項
二 被告人野原扶二男につき
法人税法一五九条一項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、同法二五条一項
(裁判官 橋本達彦)